✓ 決算のカンファレンスコールってどうやったら参加できるの?
✓ カンファレンスコールを聞くとき、どんなことに注目すればいい?
そのような疑問に答えます。
\この記事でわかること/
✓ カンファレンスコールとは何か
✓ カンファレンスコールの参加方法
✓ じっちゃま流カンファレンスコールの聞き方
カンファレンスコールとは
カンファレンスコール(Conference Call)とは、直訳すると「電話会議」のことです。
会社側が音声または動画で決算に関して説明する場であり、決算発表の1時間後くらいに始まります。
現在はビデオ通話を利用したビデオカンファレンスコール(Video Conference Call)が主流ですが、単に「カンファレンスコール」と呼ばれることが多いです。
「Earnings Call」「Webcast」などと表現される場合もあります。
カンファレンスコールは全て英語で行われますので、ある程度の英語の聞き取り能力が必要です。
プレスリリースには記載されていなかった「ガイダンス」(来期以降の業績に対する企業側の見解)について言及される場合もあります。
じっちゃま曰く、「決算およびカンファレンスコールが、『次に何が起こる』と財務部長が考えているか、一番リアルタイムにわかる」とのことです。
決算カンファレンスコールの参加方法
それでは、どうやったらカンファレンスコールに参加できるのかをみていきましょう。
カンファレンスコールに関する情報は、各企業のIRサイトに掲載されています。
IRとは「Investor Relations(インベスター・リレーションズ)」の略で、 企業が株主や投資家に対し、経営状態や財務状況など投資の判断に必要な情報を提供する活動をいい、IRサイトはその情報を提供しているウェブサイトを指します。
googleなどの検索サイトで「企業名(英語、ティッカーシンボルも可) IR」で検索すれば、各企業のIRサイトが上位に表示されるはずです。
ここでは、10日後に決算発表を控えたアマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)のIRサイトを検索してみます。
もちろん、アマゾンのIRサイトも検索上位に表示されました。
上のページを開くと、一番上にカンファレンスコールのページが案内されています(赤枠)。
その下にはカンファレンスコールに関するプレスリリースも表示されています(青枠)。
このように、決算発表日近くにはIRサイト内の目立つ場所に案内が表示されていることが多いです。
もしトップページにカンファレンスコールに関する記載がない場合、 「Press Releases(プレスリリース)」 や「Upcoming Events(今後のイベント)」、「Quarterly Earnings」「Financial Results」などの名前が付いた決算関連の項目内にある場合が多いので探してみてください。
上画像の赤矢印の部分をクリックすると、カンファレンスコールの登録画面が表示されます。
カンファレンスコールの視聴には登録が必要な場合がほとんどです。
決算発表日の少し前から参加登録が始まりますので、リアルタイムでカンファレンスコールを聞きたい方は事前に登録しておきましょう。
名前やメールアドレスなどを入力して[Submit](送信)をクリックすれば登録完了です。
記載された日時にページにアクセスすれば、リアルタイムでカンファレンスコールに参加することができます。
リアルタイムで参加できなかったとしても、カンファレンスコールは決算発表日以降一定期間視聴できることが多いです。
amazonのIRサイトでも過去のカンファレンスコールを聞くことができます。
左サイドバーの「Quarterly Results」(四半期決算)という項目をクリックします。
過去の四半期決算の結果が並んでいますので、聞きたい期の「Webcast」をクリックすると音声ファイルが再生されます。(その下の「Presentation」が説明用の資料です)
とりあえずカンファレンスコールがどういうものか見てみたいという方は、下記の動画をご覧ください。
アルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)は子会社であるYouTubeにカンファレンスコールの内容をアップしています(英語字幕付き。設定で「英語→日本語」に自動翻訳可能)。
【じっちゃま流】米国株の決算カンファレンスコールの聞き方
ここからは、じっちゃま(広瀬隆雄氏)流のカンファレンスコールの聞き方をご紹介します。
ライブではなく録画で視聴する
じっちゃまは、ライブではなく録画でカンファレンスコールを視聴するほうがお好きだそうです。
自分の好きなところだけ、飛ばして見ることができるからだとか。
好みの問題ではありますが、自分の気になる部分を見返したり、不要なところをスキップしたりできるのは便利ですよね。
じっちゃまは多くの企業の決算をチェックしているため、全てをリアルタイムで聞くのは難しいでしょうし、一時間近くあるカンファレンスコールの内容を全部聞くには時間が足りないということもあるのでしょう。
Q&Aの1~3問目に注目して聞く
カンファレンスコールは、最初に企業側から決算内容について説明が行われたあと、参加者から質問をうけつけて会社側が答えるという形のQ&Aセッションに移行します。
じっちゃまは、特にQ&Aの最初の1~3問目を次の点に注目して聞いているとのこと。
- 質問者のトーン
- 質問のニュアンス
- 質問内容
まずは、質問者のトーン。
質問者がプンプン怒っているのか、それとも「よかったですね~」と褒めたたえているのか、そのトーンを聞きます。
それと同時に、質問のニュアンス。
チクチクとげのある質問やネチネチした質問なのか、あるいは、おだてたりご機嫌を取るような質問なのか、といった質問のニュアンスを聞きます。
これが、決算が良かったか悪かったかを判断する上で一番間違いの少ない方法だそうです。
そして、質問の内容。
Q&Aセッションで最初にされるような質問、あるいは2番目3番目の質問は、全ての投資家が気になっている重要問題である場合がほとんどです。
ですから、1~3問目くらいまでの質問を聞けば、いま何が問題・争点として認識されてるかを理解することができます。
カンファレンスコールの文字起こしを読む方法
質問者のトーンやニュアンスは雰囲気でなんとなくわかるけど、質問の内容を聞き取るのは難しいという方向け。
カンファレンスコールの内容を文字起こししたものを探す方法をご紹介します。
まず、The Motley Foolという投資サイトにアクセスします(登録は不要です)。
ページ最上部にある検索ボックスに「企業名(英語)」または「ティッカーシンボル」を入力します。
入力すると下に候補が表示されますので、お探しの銘柄をクリックします。
(例として、アマゾンのティッカーシンボル「amzn」を入力しました)
個別銘柄ページが表示されますので、ページ中ほどまでスクロールして[Earnings]というタブをクリックします。
カンファレンスコールのTranscript(文字起こししたもの)の一覧が表示されますので、お好きな四半期を選んでご覧ください。
銘柄によっては、Transcriptがない場合もあります。
多くの投資家が注目している銘柄であれば、カンファレンスコール直後とはいきませんが、早ければ翌日にはアップされている印象です。
長文の英語を読むのは大変という方はGoogle Chromeの翻訳機能を活用してみてください。
自動翻訳では、DeepL翻訳ツールもおすすめです。
文字数制限などあるものの、無料版でもGoogleより精度の高い翻訳をしてくれます。
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